キソスタ

基礎を調べるきっかけを集めてみました。

光路長が一定の場合では,通過する光の強度の減少は,溶液のモル濃度に比例する

吸光度、英語ではAbsorbanceです。
ですが、吸光度をO.D.(光学密度)で表現しますよね。
O.D.はOptical densityの略です。

吸光度って何?というところを簡単に解説します。

 

 

吸光度測定の方法

紫外可視分光光度計で吸光度を測定することができます。
吸光度の計測器は島津製作所社製のUV-2600/2700などがあります。

分光光度計を用いた測定方法は一般的に、3mlほどの透明なセルに、基準になる液と特定の光に反応する液を2カ所に光を当てます。
対象物の反対側に設置された光の検出器がどれくらい光を検知しているか?を測定します。

特定の周波数の光を吸収する液をセルの中に入れておくと検出器にたどり着く光の量が減ります。

 

吸光度とは

吸光度が高ければ、透過率が低い、濃度が高い。
吸光度が低ければ、透過率が高く、濃度が低い。

光を吸収する液は様々な種類があります。
液体によって吸収する波長が違います。

光を吸収する特徴は次のような法則があります。

ランベルトの法則:

光を吸収する液の濃度と光が減る割合は相関関係にある
吸光度は,濃度が一定の場合では,光が透過する長さ(光路長)に比例する
ベールの法則:

セルの長さにより吸光度が変化する。
光路長が一定の場合では,通過する光の強度の減少は,溶液のモル濃度に比例する

  セルが長い:吸光度が減る量が大きい。
  セルが短い:吸光度が減る量が小さい

 

光学密度(O.D.)について

光エネルギーは、それぞれの粒子に当たると光が直進できず、いろいろな方向に散乱します。
散乱すると光センサーで検知できず光の量が減ります。

散乱して光が減る誤差の影響がどうしても発生します。
なので、理想的な光が減少するAbsorbanceと区別することになりました。

それが、光学密度(O.D.)です。

我々が測定するときは、物質による光が散乱することが想定されるので吸光度の評価基準としてO.D.を用います。